科研費(基盤B)(2018-2021)

中性子星種族の多様性と

それを作り出す中性子星磁気圏の

多様性・変動性の起源の解明

研究の背景と目的 中性子星は、強磁場コンパクト天体として、また超新星爆発機構の理解の上で重要な天体であるだけでなく、 高密度な内部の状態方程式の解明や、電波パルサーを用いた低周波重力波の検出手段、 中性子星連星合体の物理など、宇宙物理の広範な分野において重要な位置を占める。 しかし、最近、中性子星にたくさんの種類が見つかり、放射の急激な時間変動にも様々なタイプがあることが分かり、 これらの多様性の起源の解明が大きな課題になっている。 これは隣接分野すべてに関わる避けて通れない問題である。 ブレークスルーは、従来のダイポール磁場を元にした議論を超えて、多重極磁場(特に非常に強いトロイダル磁場) の振る舞いを理解することであると考えられるようになった。 本研究では: (1) 2017年より稼働を始めたX線望遠鏡NICERによって精密X線分光を多数の孤立中性子星に対して行い、 代表的な電波パルサーについてはX線と電波の同時観測をおこなうことで、多重極磁場 (特に非常に強いトロイダル磁場〜1015G)に起因する現象を従来にない精度で捉える、 (2) 強い多重極磁場をもった磁気圏を理解するために必要な新しい理論モデルを構築する。 さらに、 (3) 統計モデルを介することで、中性子星の多重極磁場の発生と進化の実態を解明する。


(1) NICER を中心とした中性子星のX線による探査
(PM:榎戸)

  • キックオフミーティング 2018.5.10 今後の方針決定
  • 観測打ち合わせ 2018.6.14:16:00-17:30 現在の進捗状況の報告・相談 (記録)
  • 打ち合わせ 2018.7.12:17:00-17:40 現在の進捗状況の報告と相談
  • 打ち合わせ 2018.8.20:15:00-17:10 現在の進捗状況の報告と相談
  • 打ち合わせ次回 未定
(2) パルサーのX線と電波による同時観測
(PM:寺澤)
  • 電波/NICER同時観測ミーティング 2018.11.30 22:00-23:30


(3)中性子星における粒子加速と放射に関する理論研究
(PM:柴田)


  • キックオフミーティング 2018.5.7 今後の方針決定 (記録)
  • 研究ミーティング---その1--- 2018.5.31 (記録)
  • 研究ミーティング---その2--- 2018.6.27:16:10-17:50 (記録)
  • 研究ミーティング---その3--- 2018.7.30:14:30-15:30 (記録)
  • 研究ミーティング---その4--- 2018.10.12:15:00-16:30 (記録)
  • 研究ミーティング---その5--- 2018.11.28:14:00-15:00 (記録) (資料)
(4)中性子星の磁場および磁気圏活動の進化に関する総合的解析(統計解析)
(PM:柴田)


ニュース・トピック
  • ISAS News 447より「中性子星の織りなす物理の魅力」(榎戸 輝揚) (pdf)
  • 〜中性子星の観測と理論〜研究活性化ワークショップ2019を開催(こちら)
    開催日:2019年2月18日(月)、19日(火)、20日(水)、場所:京都大学 理学研究科セミナーハウス(吉田キャンパス北部構内)

成果・パブリケーション
  • "Scattered Short Gamma-Ray Bursts as Electromagnetic Counterparts to Gravitational Waves and Implications of GW170817 and GRB 170817A"
    Shota Kisaka, Kunihito Ioka, Kazumi Kashiyama, and Takashi Nakamura ApJ., 867, Number 1.
  • "Relativistic Fireball Reprise: Radio Suppression at the Onset of Short Magnetar Bursts", Yamasaki, S., Kisaka, S., Terasawa, T., Enoto, T. 2018, arXiv:1810.06353 (ref)
成果・発表、講演等
  • パルサーポーラーキャップにおける電子陽電子カスケードからの放射モデル の完成に向けて
    柴田晋平 (山形大)、木坂将大 (青山学院大)、大野寛 (東北文教大)、 高田順平 (華中科技大) 、 日本天文学会2018年秋季年会、兵庫県立大学、兵庫県姫路市
  • マグネター CXOU J171405.7 − 381031 の XMM Newton による X 線スペクト ルの決定
    渡邊 春花 (株式会社ユードム)、馬場 彩 (東京大学)、柴田 晋平、渡邉 瑛里 (山形大学) 、 日本天文学会2018年秋季年会、兵庫県立大学、兵庫県姫路市
  • Swift 衛星を用いた強磁場電波パルサーの系統的観測
    渡邉瑛里, 柴田晋平 (山形大学), 坂本貴紀 (青山学院大学), 馬場彩 (東京大学) 、 日本天文学会2018年秋季年会、兵庫県立大学、兵庫県姫路市
  • 光子計数による可視パルサー観測のための半導体光センサの性能評価
    荻原理沙, 中森健之, 小松未侑, 郡司修一, 柴田晋平(山形大学), 谷津陽一(東京工業大学) 、 日本天文学会2018年秋季年会、兵庫県立大学、兵庫県姫路市